THE DICTATOR OF TIME | Laterna Magika
プラハを拠点に活動する舞台芸術集団「ラテルナ・マギカ(Laterna Magika)」の作品集。ラテルナ・マギカは、舞台上の複数の映写幕に映し出される映像とさまざまなジャンルの演劇を融合させて見せるパフォーマンス集団で、1958年の「ブリュッセル万博博覧会(Expo 58)」でチェコスロバキア共和国(当時)を推進する文化プログラムの一環として誕生した。チェコスロバキアのパビリオンで初上演したラテルナ・マギカは、ブリュッセル万博でチェコスロバキアの世界的成功に大きく貢献し、ヨゼフ・ スヴォボダ(Josef Svoboda)やヤン・シュヴァンクマイエル(Jan Švankmajer)などの卓越した才能の美術家を生み出したほか、当時脚本家を務めたミロス・フォアマン(Miloš Forman)はその後世界的に知られた映画監督として活躍した。実験的な性質、異なる芸術形式の組み合わせ、芸術と新技術の結合、チェコスロバキアの国際推進に向けて果たした重要な役割、多くの著名人とのコラボレーションにより、ラテルナ・マギカはチェコスロバキアおよび世界の芸術の文脈においてユニークな現象であり、現在もそうあり続ける。
本書は、1958年から1992年にかけてのラテルナ・マギカの活動期間に焦点を当てており、数多くの二項対立によって形成された一現象として紹介する。それは、断片的かつ複雑、散漫であり没入的、過去と現在、生演奏であり再生演奏、伝統的かつ革新的、イデオロギー的かつ批判的、大衆的かつエリート的、控えめでありながらのぞき見的であることを指す。
(ディストリビューターのテキストより)
SPECTOR BOOKS / 408ページ / ハードカバー / 230 x 300 mm
/ 9783959057097 / 2023年