a+u 2022年10月号 特集:チャールズ・レニー・マッキントッシュ
『a+u』10月号はチャールズ・レニー・マッキントッシュの建築作品を特集する。マッキントッシュは1868年スコットランド、グラスゴーに生まれる。19世紀後半はちょうどグラスゴーが工業化にともなって近代工業都市として急速に発展した時期である。この都市の発展にともなって、マッキントッシュや彼の仲間ザ・フォーなどグラスゴー美術学校で学んだ世代によってまったく新たな立脚点を発したデザインや芸術品が生みだされた。マッキントッシュは、特集のゲストエディター木村博昭が指摘するような「工芸的思考」をもって、工芸とエンジニアリングを分けることなく、伝統的な建築構成の領域を拡大した。これまでの様式建築から離れその地に応じた美学を生みだそうという動きは、大陸欧州におけるほかの芸術運動との並行していた。本特集ではマッキントッシュによる実作15作をとり上げ、アーカイヴ図面や当時の写真などとともに紹介する。また、ヒル・ハウスのシェルター建設とグラスゴー美術学校建物の喪失を受け入れること、二つの事象を通し現代におけるマッキントッシュ建築にとって重要な保全と保存の問題をとり上げる。 (編)
エッセイ:
工芸的思考:マッキントッシュのトータルデザイン
木村博昭
住宅
ヒル・ハウス
エッセイ:
住宅のための仮設住宅
アンディ・グローク
ウィンディ・ヒル
芸術愛好家の家
芸術家の田園住宅と都市住宅、オーチェンボシーのゲート・ロッジ
インテリア
マッキントッシュ自邸
ハウス・ヒル
ウィロー・ティールーム
ブキャナン・ストリート・ティールーム
アーガイル・ストリート・ティールーム
イングラム・ストリート・ティールーム
78ダンゲート
公共建築
グラスゴー美術学校
エッセイ:
感情よりも状況を:火災が明らかにしたもの 152
サリー・スチュアート
グラスゴー・ヘラルド
クイーンズ・クロス教会
スコットランド・ストリート・スクール