木は21世紀の建築における主要な素材である。再生可能な天然資源としての木材を理解するには、そのエコロジー的・技術的・文化史的な側面を総合的に捉える必要がある。

本書では、スイスを中心に、木材建築の実践例と未来志向のヴィジョンを通して、木の可能性と限界を探求。建築、美学、素材工学など多様な分野の専門家たちによる論考とともに、木という素材が人間の感覚や文化といかに結びついてきたかを読み解いていく。

豊富な図版と平易なテキストで優れた建築事例を紹介しながら、人と木とをつなぐ関係性を多面的に照らし出す。木材を未来の建築資源として再考するすべての読者に向けた、知的かつ感覚的な一冊。

Lars Müller Publishers / 304ページ / ソフトカバー / 200 × 270 mm / 9783037786987 / 2023年