JA 113, Spring 2019 Reprint Edition Expo'70 再録 EXPO'70
¥2,619
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EXPO’70(日本万国博覧会:大阪万国/会場マスタープラン:丹下健三,西山夘三)が発案・構想・実施された1960年代後半は、世界中で社会・文化が激動にさらされ、価値観が大きく変動した時代だった。
大阪万博では工業化社会から情報化社会へとシフトする認識のもと、ハードウエアの展示(エクスポーズ)から、ソフトウエア的な環境をつくることに重きを移行させる構想がなされた。一方でシンボルゾーンはハイテクノロジー(工業技術)の成果そのものであるスペースフレームの大屋根や、諸装置を有すると共に、その中核に置かれた「お祭り広場」は、群衆の出会いと直接的なコミュニケーションの場として構想された。
人間と環境とのフィードバックある関係、情報的な関係、人間が自発的に参加できる環境を、フィジカルな環境として、どうすればつくり出すことができるのか。そもそも建築はコミュニケーションの媒体となり得るのか、またなるべきなのか。
合わせて「都市開発手法としての万博」という意識も強く、万博会場そのものがひとつの実験都市であり、将来の都市に対してサゼッションを与えるべきものとして考えられた。
2018年10月、World EXPO 2025, Osaka, Kansai, Japan(2025大阪・関西万博)の開催が決定された。本号は、1970年に開催されたEXPO’70 OSAKAを詳細に伝えた『新建築』1970年5月号と英文版『JA』1970年5-6月号から再録し、2025大阪・関西万博に向けた可能性を探るひとつの手がかりに資することを意図するものである。
新建築社 / 176ページ / ソフトカバー / 297 x 226 mm / 2019年