20世紀のイタリア美術界を代表する人物である、ピエロ・マンゾーニ。
本書は、2019年にロサンゼルスのギャラリー Hauser & Wirth にて開催された展覧会に際して刊行された作品集。彼の作品の中で2つの鍵となる部分に焦点を当てて、構成されている。
第1巻の”Material”では、29歳の若さでこの世を去るまでに残した多くの作品が掲載され、彼が作品の中で、コットンウール、グラスファイバー、合成毛皮や天然毛皮、藁や石、ペレット、包装材などの様々な素材を使って実験していたことがうかがえる。
第2巻”Lines”では、彼の作品の中でも最もよく知られた色のない絵画、「Achromes」を語る上でに重要な作品として、線が描かれた作品について掘り下げられている。
両巻とも、豊富なイメージに加え、美術史のエッセイと多くのアーカイブ資料が掲載されており、これまでの彼の作品について最も包括された一冊となっている。

Hauser & Wirth / 288ページ / ペーパーバック2冊組 スリップケース付き / 273 x 203 mm / 9783906915326 / 2019年