a+u 2021年11月号 特集:ジョンストン・マークリー
『a+u』11月号はジョンストン・マークリー・アンド・アソシエイツを特集する。1998年に設立、ロサンゼルスの文化に根差した同事務所は、施主層や建物用途という点だけでなく、設計へのとり組み方においても近現代美術に参照を求めている。アイコニックな住宅作品がきっかけで国際的知名度を獲得するが、過去10年に事務所の手がける領域は拡大し、様々なビルディング・タイプの設計に携わっている。その楽しげでシンプルな見た目の背後には、すべての作品に共通して、多くの思索が隠されている。「近似的建築」として始まった初期の思索は、いま「極端と中庸」へと収斂する作品群へと実を結んでいる、と2本のエッセイでシャロン・ジョンストンとマーク・リーは述懐する。本号では、住宅から展覧会、美術館から公共建築までにいたる26作品、そして8テーマに沿ったコラージュとともに、ジョンストン・マークリーによる仕事の全貌を紹介する。ここに「生彩を添える」のは、全編に散りばめられた12組の協働者・同業者らによる解説文である。(編)
エッセイ:
一般的な個別解──近似的建築のための5項目
極端と中庸
シャロン・ジョンストン、マーク・リー
UCLAマーゴ・リーヴィン大学院アート・スタジオ
ライス大学視覚芸術・舞台芸術学科
イリノイ大学シカゴ校アート・センター
グリーン・ライン・アート・センター
スーパーレジン工業坂浜工場
ノール・ホーム・デザイン・ショップ
Dropbox本社屋
コラージュ:
ギャラリー/展覧会/参加型空間
エッセイ:
作業室を抜けたガラス戸の向こうで、天窓の光に照らされた小書庫
アナ・ネイマーク
建物の性格
ヴォンネ・イックス
万人に語りかける
エマニュエル・クリスト
コラージュ:
外観
メニル・ドローイング研究所
フィラデルフィア・コンテンポラリー
ヒルベルト・カリフォルニア・アート美術館
シカゴ現代美術館
自然史博物館およびバーゼル州立アーカイヴ
ロサンゼルス現代美術館
六望亭
コラージュ:
アーティストによる写真
エッセイ:
白地に白
マウリシオ・ペゾ、ソフィア・フォン・エルリッヒスハウゼン
重みをなくす造形
ケルステン・ゲールス
カナル・ハウスで考えたいくつかのこと
長谷川豪
コラージュ:
ディテール
ハット・ハウスとクリフ・ハット
ヒル・ハウス
アーク・ハウス
セール・ハウス
カナル・ハウス
カサ・デ・モン
ヴォールト・ハウス
コラージュ:
模型
眺望
平面
エッセイ:
空飛ぶヴォールト
ピア・パオロ・タンブレッリ
ヴォールト・ハウス
エリック・ラピエール
デジタル時代の建築
ジャネット・クォ
コラージュ:
アルファベットとコラージュ
バブコック
ホーリー・ハント・ロサンゼルス
形態による形態
デイベッドの部屋
2017年シカゴ建築ビエンナーレ:新しい歴史の創造
エッセイ:
ジョンストン・マークリーの作品について
マイケル・メレディス、ヒラリー・サンプル
本物の建築家のなせる建築
アントン・ガルシア=アブリル、デボラ・メサ
一線を引く
アルフレード・ティアマン