リナ・ボ・バルディは、20世紀において先見性のある多作の建築家の一人である。彼女は、ムッソリーニのファシスト政権下のイタリアで育ち、第二次世界大戦後にブラジルに移住した。彼女は、建築とデザインが日常生活を包含する力を持つことを提唱し、大胆なまでにモダニズムを追求した建築物から家具や宝飾品までのデザインで知られている。

本書は、リナ・ボ・バルディの人生と作品の最も親密で表現的な特徴の一つである、ドローイングを検証した初めての本である。ボー・バルディは生涯で何千枚ものドローイングを制作し、本書は、建築家、デザイナーなどとして幅広く活躍するが厳選したものであり、未発表のものも多数含まれている。

本書には、彼女が幼い頃に描いた美しい風景画や、建築家としての日常生活の中で描いたスケッチ、私生活のさまざまな側面を示す空想的な絵などが収録されている。彼女は、カードストック、トレーシングペーパー、普通の紙、新聞紙に描き、鉛筆、水彩、ガッシュ、ボールペン、サインペンなどを使ってシュールレアリスムの要素と色彩感覚、楽しいフォルムを組み合わせたドローイングを制作した。

Princeton Univ Pr / 130ページ / ハードカバー / 260 x 210 mm / 9780691191195 / 2019年