JA108は,建築家・平田晃久を特集します.初期から現在進行中のプロジェクトまで,約15年にわたる設計活動の記録です.平田さんは,建築を生きている世界の一部として捉え,新しい建築の概念と実践への手がかりを一貫して求めています.有機的な繋がりの空間を探求する中で生まれたキーワード〈からまりしろ〉や,幾何学のシステム,他者を巻き込む手法.それはさまざまなスケールで展開し,人びとの活動の場を提案し続けています.本誌では,建築からインスタレーション,非実現案を含めた約60プロジェクトを,現在から2003年まで時を遡るかたちで紹介します.履歴を重ねながら建築をつくることのリアリティやアイデアの展開を発見していく.平田さんの思考と共に,これからの建築への萌芽を探してみてください.

新建築社 / 160ページ / ソフトカバー / 297 x 226 mm / 2018年