Vesper(ヴェスパー)は、イタリアの紙雑誌の伝統に倣い、さまざまな文章やスタイルを歓迎し、デザイン、グラフィック表現、イメージの視覚的知性や異なる言語間の混ざり合いを特権化することで、幅広いナラティブを受け入れ、それを復活させる。このような理由から、選考プロセスでは、図像とテキストを同等に重要視する。

本シリーズは、イタリア国立大学・研究機関評価機構（イタリア学術分野08「土木・建築」および11「歴史・哲学・教育学・心理学」（書誌学的下位分野を除く））が編纂する学術雑誌リストに含まれる、学際的かつ二ヶ国語（イタリア語と英語）の査読付き月刊誌である。Vesperは、SCOPUS、EBSCO、Torrossa、JSTORに索引付けされている。

10号のEden Projectは、目標に空間と視覚的表現を与えることを目指している。追求される運命の「本質」、想像される目標の具体的な「崩壊」、そしてそれを達成するために仕事、生活、思考の領域で使われる道具を探求する。

カール・クラウスはかつてこう主張した：「原点はゴールである。エデンが原点であるならば、それは永遠に失われ、ゴールとしてのみ到達可能である。」
ヴァルター・ベンヤミンは、その論文『歴史の概念について』の中で、「進歩」を、私たちにエデンをゴールとして確立させる近代のプロジェクトとして言及したが、このゴールへの固執こそが、私たちを永遠に原点から遠ざけ、失われた楽園というメランコリックな状態に閉じ込めるのである。
ジョルジョ・アガンベンは、存在の本質を熟考するよう促している。

とらえどころのない理想、凝り固まった日和見主義、偶然の状況、先入観が絡み合い、そのすべてが必然性と欲望を確立するための背景となっている。ゴールはとらえどころのないイメージであり、原始的で汚れのない生活様式か、文化と自然の相互作用の影響を受けた完璧な都市のどちらかを包含している。それは抽象的なものの支配によって内面化されることもあれば、ネオリアリズムの前では達成不可能なままであることもある。希望する目的地は旅の目的を明確にし、時には旅そのものを、その目的地に焦点を合わせる唯一の手段にしてしまう。

Quodlibet / 216ページ / ソフトカバー / 114 x 79 mm / 9788822922182 / 2024年