a+u 2022年3月号 特集:コロンビア
『a+u』3月号はコロンビアの建築・ランドスケープ・都市を特集する。美しい自然に恵まれたコロンビアの地は数十年のあいだ麻薬取引やゲリラ戦といった内紛に苦しんできた。ここで建築は都市と市民社会の再生に大きな役割を負っている。
カミロ・エシャバリアによる写真群からは、太平洋・カリブ海・アマゾン川流域に接する南米北端、ニューヨークとリオ・デジャネイロの中間に位置するこの地に流れる、均質で抽象的な時間を感じることができるだろう。四季がないため、ここで建築形態を規定するのは多様で豊かな地理のつくりだす多彩なランドスケープである。
本特集ではゲスト・エディター、メデジンを拠点とする建築家カミロ・レストレポ・オチョアの案内でこの地をめぐっていく。ここで建築家は「建築形式・要素・道具が境界へと疑問を投げ掛け、居住可能な閾、外から内への移動空間を構築」してきた。時を経て学術・社会・都市的ツールとしての建築のとらえ方は移り変わり、いまコロンビアの建築は「シンプルな素材とローテク構造システムで表現され、地理的特徴に導かれた、構造技術的豊かさと実利主義」にたどり着いているという。本号では3世代全14組の建築家による作品を紹介する。また都市メデジンをとり上げ、交通と都市空間をもって、貧困に苦しんできた地域を見事に再生させたその変革、ラウル・メホトラ曰く「支援行為と建築・都市計画文化との整合」がいかにメデジンをより利便・公平・快適な都市へと変えていったかを紹介する。 (編)
フォト・エッセイ
アンデスの地図
カミロ・エシャバリア
エッセイ
批判的熱帯主義に向けて
カミロ・レストレポ・オチョア
アジェンダ
ファラヨネス・コーヒー精製工場
+UDEBアルキテクトス
ニド
Ctrl G
カルピネロ幼稚園
エドガー・マゾ
プラド公園
エレキポ・マザンティ
管理運用センター
LCLAオフィス
バレン・ハウス
プランB
シエテ・ヴエルタス学校
パチェコ・エストゥディオ・デ・アルキテクトゥーラ
ロスアンデス大学芸術学部TXビルディング
イェメイル・アルキテクトゥーラ
エスパシオ・プルーラル・ギャラリー
TAB--タエール・デ・アルキテクトゥーラ・デ・ボゴタ
8111
サンティアゴ・プラディリャ、ズロアークと協働
ウォーヴン・ハウス
アジェンダ、JPRアーキテクト、プランBと協働
オルキデオラマ
アジェンダ、JPRアーキテクツと協働
ガブリエル・ガルシア・マルケス学校
アジェンダ、デレカンプ・シュレイヒと協働
セニョール・デ・トゥラ教会
エッセイ
メデジンに学ぶ:行政と市民社会の連携
ラウル・メロトラ
メデジン
住宅棟建設と小水路の再生
ラ・ヘレーラ・リニア・パーク
エッセイ
メデジン、市民生活のための建築:総合的課題としての都市の建設
ホルヘ・ペレス=ハラミリョ